最近、「毒親」という言葉が話題になっているのをご存知でしょうか?米国の精神医学者スーザン・フォワードの著書『毒になる親』が語源となっているようです。
「毒親」とは、具体的には子供に悪影響を及ぼす親のことを言います。そして、実は毒親の影響で苦しんでいる子供は少なくありません。
毒親は単に子供の心にトラウマを残すだけではなく、その子供の結婚観にも影響を与えます。そのため、自分の親が毒親である場合「結婚したいという気持ちがあまり起きない」とか「結婚したいと思っているのに、なぜか結婚できない」などという悩みを持っている人が多いです。
そして、中には自分の親が毒親であるということに気づかないまま過ごしている人もいます。その結果、いつまでも結婚できないまま日々が過ぎていきます。
このような場合、まず、自分の親が毒親であることに気づくことが重要です。自分の結婚観や婚活に対する考え方に親が影響していないか、ぜひ、チェックしてみましょう。
今回は、特に、毒親が原因で結婚できない「女性」にフォーカスして、どのようにすれば毒親の影響から逃れられるのかについてお話しします。
目次
「毒親」と言われても、自分の親が毒親なのかどうかわからないという女性もいるでしょう。もちろん、多くの女性のご両親は毒親ではありません。自分の親が毒親である確率はかなり低いです。
ただ、「婚活を頑張っているのになぜか結婚できない」という女性の場合、よく調べてみると「実は親に原因があった」というケースがあるのも事実です。では、その「毒親」とはどのような親のことを言うのでしょうか?
たとえば、「毒親」と聞くと「子供を虐待している親」をイメージする方もいるかもしれません。しかし、必ずしもそうとは限りません。むしろ、品行方正で一見正しく生きているように見える親こそが「毒親」であることも少なくないのです。
具体的に毒親の例を挙げると
1 子供がやったことや選んだものについて、ことごとく否定する
2 親の基準通りに子供を育てようとし、自分の思い通りに子供が育たないと機嫌が悪くなる
3 子供に無関心で自分の人生に関することばかり考えている
などです。
特に、「子供に求める理想」というものがしっかりとあって、その理想通りに子供を育てようとし過ぎる親などは毒親と言えます。理想を持って子育てをすることはいいことですが、それはどこまでも「子供のしあわせのため」である場合です。
毒親は自分の自己満足のために、子供を自分の理想通りに育てようとします。また、自分のことを正しい人間だと考えているので、どこまでも自分の価値観を子供に押し付けていきます。そして、子供がその通りにならないと子供を否定し、決して認めません。
このような毒親に育てられた子供は、自分のありのままを親に受け入れてもらえないまま育っているので自分に自信のない子に育ちます。そして、そのような毒親の子供に対する態度は、子供が大人になっても大きな影響を与え続けます。
たとえば、毒親に育てられた子供には次のような特徴があると言われています。
1 何かを自分で決めるときに、「これは親が気に入るだろうか」ということを基準に考えて選んでしまう
2 自分が本当に好きなもの、やりたいことがわからない
などです。親の価値観に従って生きることを強いられてきたので「自分で何かを決めることは悪いことなのではないか」と無意識のうちに考える傾向があります。
ですから、結婚相手を選ぶときにも「この人は親が気に入ってくれるだろうか」ということが、まず、気になってしまうのです。極端なケースでは「親が気に入ってくれる人なら誰でもいい」と考えて、親の価値観に合うお相手を選ぼうとします。
毒親に育てられた子供は、親の愛に飢えている分、親に愛されようとして親が認めてくれるお相手を求めるのです。そして、その結果、自分がお相手の男性を好きかどうか自体もよくわからないまま結婚してしまいます。
また、たとえ、自分自身が好きだと思うお相手に出会って交際を始めようとしても、毒親は多くの場合、自分の子供の交際を認めません。さらに頑張って親に知られないように交際をし、何とか結婚を決めても、子供の結婚相手についても自分の思い通りにしたい毒親はその結婚に反対することが多いです。
そして、毒親に育てられた子供は、親から反対されるととても不安になります。親の価値観のもとに育ってきたので、親の反対を押し切ってまで結婚する勇気がなかなか出ません。
その結果、結局、結婚できないまま年齢を重ねてしまいます。
もしかしたら、今までのお話を読んで「自分に当てはまる」と感じた女性もいるかもしれません。もし、そうなら、今からでも毒親の影響下から自分を解放してあげましょう。
これは、別に親に反抗することを勧めているわけではありません。ただ、毒親の支配下にある自分を解放してあげることがあなたの人生にとって重要だとお話しているのです。
それには、次のことをやってみましょう。
1 自分にやりたいことがあるなら、勇気を出してどんどんやってみる
毒親に育てられた子供は「自分が何を好きなのかわからない」という感じることも多いです。それでも、もし、自分にやりたいことや好きなことが見つかったら、親の意見に関係なくどんどんチャレンジしてみましょう。
現在、毒親と同居している場合は、あなたが何かに挑戦しようとするたび、親はいろいろな理由をつけてダメ出ししてくるかもしれません。しかし、「私はこれをやりたいの」とやんわりと主張して実行に移しましょう。
もちろん、現在、毒親と離れて暮らしているなら、自分のやりたいことをやりたいようにやればいいです。毒親の影響を受けて育った女性は、たとえ、親と離れて暮らしていてもやりたいことを自由にやるということに罪悪感を覚えてしまう傾向があります。勇気を出して、いろいろなことにチャレンジしてみましょう。
2 自分で自分を肯定してあげる
毒親に育てられた子供は、親から否定され続けて育っているので、自己評価がとても低いです。ですから、結婚に対しても「自分のことなんか好きになってくれる男性なんかいない」と考えてあきらめてしまいます。
そこから脱出するには、まず、自分で自分を肯定していくことが重要です。毒親に育てられたあなたは、今まで自分が何かをやるたび、いつも親から否定的なことばかり言われてきたはずです。しかし、今度はあなたが、その逆のことを自分に言ってあげましょう。
今まで、親に言われたことと逆の評価を自分にしてあげるのです。「あなたは何をしてもダメな子ね」と言われ続けていたのなら、何かをするたびに「私って意外とちゃんとデキる子なんだわ」と自分を評価する…というように…。
それを続けていると、いかに、今まで実は自分が親の呪縛の影響下にあったのかがわかります。
毒親から精神的に離れることができると、自分に自信が出てきて結婚に対しても前向きになれます。自分自身の考えを優先して、結婚相手を探そうという気になれるのです。
そうやって、親から精神的に自立できたときに素敵な出会いが見つかることも多いです。それは、自分の気持ちに素直になって行動できている証拠です。これからは変なフィルターに影響されることなく、自分に素直に、そして、異性に対しても心開ける自分になれるよう自分を解放していきましょう。
今まで、自分が毒親の影響に苦しんでいたのだということに気づかないでいた方もいるかもしれません。しかし、毒親の影響で結婚ができない女性というのは、実は、一定数いることが知られています。
もし、自分にその傾向があると感じるなら、まず、毒親の影響下から離れる努力をしましょう。それによって、しあわせな結婚相手と巡り合える準備が整っていきます。
それができたとき、「ありのままの自分を好きになってくれる男性と結婚して、のびのびと楽しく暮らしていける」…そんなしあわせな結婚生活があなたの前に待っています。