結婚して夫婦の年収が合わせて1,000万円であれば、どんな生活が送れるかイメージできるでしょうか?年収1,000万円という数字だけを見ると、かなり余裕のある生活が送れそうなイメージはありますよね。
しかし、実際には世帯年収が1,000万円ある家庭でも、十分に余裕があるような生活は送れていないようです。月々の支出からシミュレーションをして、浪費を抑えて確実に貯蓄をしていくための方法を考えてみましょう。
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国税庁が公表した「令和3年分 民間給与実態統計調査」によれば、年収1,000万円以上の男性は7.6%と、10人に1人よりも少ない割合です。
そのため、世帯年収1,000万円を目指したい場合、男性の収入だけに頼ろうとするとお相手探しが難しくなってしまいます。共働きをする前提でお相手を探すか、高収入の男性会員が多い結婚相談所を利用してお相手を探すとよいでしょう。
世帯年収が1,000万円もあれば、お金持ちの部類に入り、裕福な生活が送れる家庭というイメージがありませんか?
実際は児童手当などの給付金も含んだ「児童のいる世帯」の平均年収よりも少し高いくらいで、リッチで余裕のある生活を送っているわけではありません。
税金や社会保険などを除いた手取りが700万円~800万円なので、都心のタワーマンションに住む、年に何回も海外旅行に行くというような絵に描いたぜいたくをする余裕はないと言っていいでしょう。
ただし、30代世帯ですでに年収1,000万円を超えているのであれば、子供が私立の大学に通えるくらい教育に投資する余裕があると考えられます。
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世帯年収1,000万円世帯の実際の生活水準はどの程度なのでしょうか。手取り額や住宅費をはじめとした項目について解説していきます。
実収入とは、いわゆる税込収入のことです。総務省の「家計調査年報(2021年)※1」によれば、世帯年収900~1,000万円の方の1カ月あたりの実収入の平均は、73万7,470円です。
これを1年にならすと884万9,640円となります。年収1,000万円を受け取れたとしても、実収入が少なくなってしまうことを考慮に入れておきましょう。
世帯年収1,000万円の場合、賃貸よりも戸建てやマンションの購入を選択する家庭が多くなっています。金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)※2」によれば、750~1,000万円未満世帯の64.9%、1,000~1,200万円未満世帯の70.6%が自分で購入した戸建てやマンションに住んでいることがわかっています。
また、国土交通省の「住宅市場動向調査報告書※3」によれば、年収に対する住宅ローンの返済負担率は全国平均で 18.1%という結果が出ています。年収1,000万円世帯の場合は年間で181万円がローン返済に充てられているという計算です。
同程度の金額で賃貸マンションを借りようとした場合、地方の都市部であれば、主要駅の近隣のマンションに住める程度の余裕があるでしょう。東京や大阪の都心部であっても、いわゆる高級住宅地やタワーマンションを離れれば、かなり選択肢は広がります。
総務省の「家計調査年報(2021年)※1」によると、令和3年度における4人家族の1ヶ月あたりの平均的な食費は、9万3,742円です。
金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)※2」によれば、年収750~1,000万円世帯の金融資産保有額は2,067万円、年収1,000~1,200万円世帯の金融資産保有額は2,922万円となっています。
このうち預貯金額は半分にも満たないことから、株をはじめとした資産運用に資金を回していることがわかります。
文部科学省の「子供の学習費調査※4」によると、年間収入が1,000万円以上1,200万円未満の家庭が子供の教育費にかける平均費用は、幼稚園では公立で約6万3,000円、私立で約6万1,000円です。
小学校では公立で約18万5,000円、私立で約36万1,000円、中学校では公立約39万8,000円、私立約26万4,000円というデータが出ています。高等学校(全日制)の場合は公立で約24万6,000円、私立で約29万7,000円となっています。
さらに、現在では早くから塾や習い事に通わせる世帯も多いため、幼稚園や小学校の費用のほかに、学校外活動の費用の確保も必要となります。
年間収入が1,000万円以上1,200万円未満の家庭が子供のその他の学校外活動費にかける費用は、幼稚園では公立で約9万9,000円、私立で約17万7,000円です。小学校では公立で約16万8,000円、私立で約27万9,000円、中学校では公立約8万0,000円、私立約10万2,000円というデータが出ています。
総務省の「家計調査年報(2021年)※1」によると、世帯年収900~1,000万世帯・4人家族で1カ月にかかる車の費用は、3万876円でした。車を購入する際は、年間約32万円の維持費用が支払えるかを考えてから購入しましょう。
総務省の「家計調査年報(2021年)※1」によれば、世帯年収900~1,000万世帯・4人家族の1カ月あたりの保険料は5万2,811円でした。
総務省の「家計調査年報(2021年)※1」によると、世帯年収900~1,000万世帯・4人家族の1カ月あたりかかる小遣いと理美容品費、交際費の合計は、3万3,076円でした。世帯年収が1,000万円ちかくあっても、それほど贅沢しているわけではないことがわかります。
※1:総務省「家計調査年報(2021年)
※2:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」/a>
※3:国土交通省住宅局「令和3年度 住宅市場動向調査報告書」
※4:文部科学省「子供の学習費調査」
世帯年収1,000万円でも、余裕のある暮らしができるわけではないことがおわかりいただけたかと思います。結婚してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、お相手の方とお金について話し合っておくことが大切です。
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